ケミカルバイオロジー研究グループ(終了)

いもち病菌の形態変化を指標とした新規抗真菌剤の探索研究

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概要

いもち病菌Magnaporthe oryzaeは添加した化合物の作用によって様々な形態を示す。我々は作用既知の標準薬剤がM. oryzaeに対して誘導する形態変化データを集積し、薬剤作用と形態変化とを対応づけたデータベースを構築すれば、簡便な表現型比較が可能なハイコンテントスクリーニング系への応用が可能になると考えた。現在、数百種類の標準薬剤について評価が完了し、キチン合成阻害剤や細胞骨格系阻害剤、イオノフォア等を容易に判別可能なデータベースを構築した。


本研究では構築した形態変化データベースを基盤としたハイコンテントスクリーニングを実施する。微生物代謝産物を探索源とし、各サンプルの細胞形態変化誘導活性を評価する。得られる表現型によっては同データベースへの照合により、培養液中に含まれる活性物質を容易に推定することが可能できる。一方、このデータベースに未登録の表現型を誘導する化合物はこれまでにない興味深い生理活性を有することが考えられ、新規抗真菌剤への応用が期待できる。

作用既知薬剤:Polyoxin A

control Polyoxin A

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